このページは2007年にアップしていたものを改正いたしました。

今回はドラムの技術的なことではなく我々ミュージシャンには必要不可欠な録音機器のことについて触れてみたいと思います。

私がドラムをやりはじめた1968年頃はオープンリールのテープレコーダーというものが存在していましたがかなりの重量があり値段もそこそこしていたので個人で持ち、ライブ、リハーサルなどを録るということはほとんどありませんでした。
デンスケ、ナカミチなどのカセットレコーダーが普及してナマ録できるようになったのは70年代前半だったと思います。
この時代にSONYがウオークマンを発売して一気にモバイルレコーダーを多くのミュージシャンが使うようになりました。
その後DAT、MD、ICレコーダーなどのデジタルレコーダーに変化し、現在ではMTR、PC、DAWを使った録音がプロ、アマ問わず出来るようになってきました。
ライブ、リハーサル、ちょっとしたアイデアなどをすぐに録音できるモバイルレコーダーもいまや数多く販売されていて我々プレーヤーはどれを買ってよいものか日々悩まされています。
今回は(2011年)ZOOMからZOOM-Q3-HD (Photo-1)、R-8 (Photo-2) をお借りしました。
本格的なMTRも欲しかったのでR-16 (Photo-3) を購入したのですが今ではどれも仕事に欠かせないものになりました。
コメント、画像などはZOOMのサイトにあるのでご覧ください。
http://www.handyshare.jp/?p=custom&id=6113132

ZOOM Q3-HD;
ZOOM H4は以前使っていたのですがQ3-HDは単なる録音器具としてだけではなく映像も撮れるかなりの優れものです。
音もH4よりクリアーで立体感が増したように思います。

なにより、ドラマーにとって自分の動作が見ることが出来るのは上達の上でかなり効果があることでしょう。
関節を動かすための最低限の筋肉運動が出来ているか、無駄な筋肉の緊張はないか等は映像を見るのが一番手っ取り早い方法です。ガムシャラに時間をかけてトレーニングするよりも多くのことが学べるはずです。
R-8 R-16
R-8と R-16は従来のMTRと違って内蔵マイクが付いているのでライブ、リハーサルなどを簡単に録ることが出来、後で他のトラックを使って編集もできます。EQ、エフェクトも充実しているのでかなりハイレベルな録音が出来ます。
R-16は最大8トラック同時録音できるのでドラムに十分事足りると思います。これで残り8トラックあるので他の楽器もしくはMIDI、AUDUIOデータなどを足して作品を作ることが出来ます。
R-8は同時録音が2トラックしか出来ませんがフットペダルを使ってスタート、ストップ、レコーディング、が出来るのでライブ、リハ、等のとき足もとにおいてコントロールができます。私はドラムセミナー等のときに同期したデータとの演奏に重宝しています。クリック、リズムマシーンも入っているので、これ一台で今までパソコンとMTR、音源モジュールなど重い機材を使っていたのがウソみたいです。
ちなみにR-8の外形寸法
257(W) x 190(D) x 51(H) mm
重量
780g(電池含まず)
です。

今回はこれらの機材を使っていくつかご紹介します。
まずR-16とQ3-HDを使ったデモンストレーション演奏をご覧ください。

これはオーバーヘッドにSHURE SM57、スネアSHURE SM58、キックAKGを使い、R-16の内蔵マイクをアンビエントに6トラックで録音しました。Q3の録音もかなりレベルの高い状態で録れたのですがあえて今回はカットしてあります。
by Chick Corea

19 May 2011 / Nash Studio
Recorded Mixed and Drum: Masayuki Higuchi
by Police

19 May 2011 / Nash Studio
Recorded Mixed and Drum: Masayuki Higuchi
by Sonny Rollins

19 May 2011 / Nash Studio
Recorded Mixed and Drum: Masayuki Higuchi

Groove Work Shop Movie

の時に演奏した曲を今回もやってみたのですがあきらかに音のクオリティーがよくなったと思います。実際に使ってみて(これは映像録り、録音、演奏、編集すべてひとりでやっています。)持ち込み、セッティング、等の手間もかなり楽になりました。操作も簡単でマニュアルを隅々まで見なくてもMTRをいじったことがある人ならすぐに使えます。

ハワイに在住の友達が音源データを送ってきたのでそれにドラムを入れたところ、どこのスタジオでどんなマイクを使って録ったのか質問が帰ってくるほどでした。
先にも述べましたが70〜80年代はカセットテープに録音というのがほとんどで今でも納戸のダンボール箱に聞きもしないライブテープが山のようにあります。いつかデジタルデータにしてやろうと思っているのですが・・・
80年代中頃にはDATがではじめDENON DTR100Pという機種を使っていました。これは音もよくドラムの横に台を置きコンデンサーのステレオマイクでよく録っていました。(Photo-4) しかし今見るとでかいですね。
90年に入るとMDが主流になるのですが1年ごとに壊れて買い換えていたように思います。(Photo-5) これも気が付くとテープが山のようになっていました。この頃はMDで録ったデータをスマートメディアにコピーしてmaxell Music Bit (Photo-6)  で聞いていました。
90年代にはサウンドデータにMP-3がではじめデータ容量が一気に軽くなり始めましたハードディスクもギガの時代になり山のようなテープから解放される時代が来たのです。
なかでも画期的なMP-3プレイヤーはiRiver iFP799 (Photo-7) 
これはiPod等と同じデジタルオーディオプレイヤーなのですが外付けマイクが付けられ単三1本で40時間再生できます。iPod、他のボイス機能のあるもと比較してもバンド演奏に耐えうる録音が出来、サウンドもマイク次第でかなりクオリティーの高いものが録れます。
もちろん!iPod (Photo-8 / 9) なども聞くだけならかなりのクオリティーがあり、映像、バックアップなどいろいろな用途にすぐれた機種だと思います。

聞くだけなら携帯電話NOKIA N73 (Photo-10) iPhone3G (Photo-11) なども優れたアイテムだと思います。 現在はサンヨーのICレコーダー (Photo-12) が再生専用になっています。

*このデータはZOOM H4が発売された頃に作りました。

ZOOM H4(Photo-13)は、iRiver iFP799に比べると大きいし電池も食うしメモリカードも別途に買う必要などありますがなんといっても4トラック録音ができるというメリットがあります。しかもオーディオインターフェイスにもなるのでDAWソフトに直接録音ができるという優れものです。
ZOOM H4を4トラックモードで録音した生ドラムサウンドをアップいたしました。
それでは、今回おこなった録音の仕方について説明します。
MP-3データの(JB's Funk / R&B / Fusion Funk / British Reggae)は事前にトラック-1にシーケンサーからガイドのオケ音源をモノラルwav44.1kHzでコピーし、トラック-2にクリックをコピーします。  

次にトラック-3とトラック-4をメニューのステレオリンクをオンにしてドラムを録音します。今回は内蔵のマイクは使用せずSHURE SM58をドラムの後ろからXY式にセットしてみました。トラック-3、4にデータができました。 

次にガイドのオケとして入れたトラック-1と2のデータをステレオに変換します。1と2をステレオリンクしてモノラルのオケをステレオに入れ変えます。

このときZOOM H4にはMIDI Sync、MTCの機能がないので前もってDAWソフトでクリックとオケの頭を揃えておく必要があります。
ZOOM H4にはCubase LEがバンドルされているのでそれも簡単にできます。

クリックの頭をそろえる。

この音源は2007’2/18にANミュージックスクールの概論セミナーで演奏したものを家に持ち帰りエディットしたものです。録音はすべてZOOM H4、編集はDigital Performer 5.1とCubase LEでおこないました。つまりZOOM H4一台とパソコンがあれば4トラックレコーディングが出来ると言うことです。

 

 

 

(Photo-1)

(Photo-2)

(Photo-3)

(Photo-4)

(Photo-5)

(Photo-6)

(Photo-7)

(Photo-8)

(Photo-9)

(Photo-10)

(Photo-11)

(Photo-12)

(Photo-13)

さて、いかがでしたか?電脳ドラマーに少しでも参考になればと思います。この手のデジタル機器は日々進歩しています。もちろん!ドラムの技術も進歩していますが自分の演奏をいい音で録って聞くというのはいろいろな発見があり良い経験になります。

都会に住むドラマーは自宅でドラム録音が出来る環境の人は少ないと思います。そういった意味でこのZOOM は我々の強い味方になってくれるでしょう。

樋口 晶之