悲しみよありがとう
「悲しみよ ありがとう」
「悲しむ人々は、幸いである、その人たちは慰められる。」
(マタイ5:4)
世界のベスト・セラー「聖書」
永遠のベスト・セラーと言われる神の言葉「聖書」には、
時々、人間の理解では理解できないような不思議な言葉が記されています。
上に記してありますお言葉も、
その一つではないでしょうか。
なぜ「悲しむ人々は、幸い」なのでしょうか?
まばたきの詩人・水野源三
水野源三さんは、1937年(昭和 12年)に
長野県埴科郡坂城町に生まれました。ところが
1946年(昭和 21年)、小学4年生の時、
町で集団赤痢がはやり、一ヶ月足らずの間に
286人もの人々が感染し、水野さんも真性赤痢と判明し、脳膜炎のため、
高熱にうなされる日々が続きました。
やがて熱が下がりましたが、脳性麻痺をおこし、
話すことも書くこともできない、
身体の自由を全く奪われた少年となってしまいました。
そのようなある日、偶然家を訪れたキリスト教の牧師が、
水野さんのためにと、一冊の聖書を下さったのです。
その時から、水野さんの心に大きな変化が起こっていきました。
自分ではめくることもできない聖書の1ページ1ページを、
お母さんがやって来て、めくってくれます。
聖書を読み進むうちに、水野さんの心は、
驚きと、喜びと、感謝で、いっぱいになっていきました。
悩み苦しんでいる人々を、愛してくださる神様がいる!
人間の罪を取り除き、神の子とするために、
神が人となり、この世に来てくださり、私のために十字架上で死んで下さった!
神様、ありがとうございます!
やがて水野さんは、18歳となった頃から、
心の中の感謝を詩に書き始めました。
それはお母さんとの二人三脚でした。
お母さんが、「あいうえを」の50音を発音する中で、
「え」なら「え」のところで水野さんがまばたきをするのです。
それをお母さんが、一文字、一文字書きとめ、
最後に文章全体を読んでみて、
OKなら水野さんが大きくまばたき、うなずいて完成です。
悲しみよ(水野源三)
悲しみよ 悲しみよ 本当にありがとう
お前が来なかったら つよくなかったら
わたしは今どうなっていたか
悲しみよ 悲しみよ
お前が私を この世にはない大きな喜びが
かわらない平安がある主イエス様のみもとにつれて来てくれたのだ。