僕の家にお泊りください

僕の家にお泊まりください

「すべての人を照らすまことの光があって世にきた。彼は世にいた。
そして、世は彼によってできたのであるが、世は彼を知らずにいた。」
                       (ヨハネ 1:9-10)

毎年、クリスマスが巡り来るたびに、
ある村で起こった感動的な実話を思い出し、心が熱くなります。
その村では、毎年クリスマスに、
村の子供達が、2000年前の世界で最初のクリスマスの降誕劇をして、
お祝いしていました。
その劇の中で、一人の知的障害を持っている子がいました。
短いセリフさえ覚えられない子でした。
その子の役は、もうすぐ赤ちゃんが生まれそうなマリア様を連れて、
宿屋を探しに来たヨセフ様に
「うちはもう満員で、お泊めすることはできません。
おとなりで聞いてください。」
というセリフを言う宿屋の主人の役です。
何度も何度も練習し、
ついにその子は、セリフを覚えたのです。
そしていよいよ当日がやってまいりました。
村の人々も、またその子の両親も、かたずをのんで見ている中を、
大きなお腹をしたマリア様を連れ、ヨセフ様が来て戸をたたいて言いました。
「今晩ひと晩泊めてください。」
すると、その子は
「うちはもう満員で、お泊めすることはできません。
おとなりで聞いてください。」と、
練習したセリフを間違いなく言うことができたのです。
ところが、その言葉を聞いて、
ヨセフ様とマリア様がさびしそうにそこを去ろうとしたとき、
その子は急に走り出し、マリア様にしがみついて泣きながら叫びました。
「どこにも行かないで!僕の家にお泊まりください!」
そう言って泣きじゃくるのでした。
それは、もう脚本どおりの劇ではなくなりました。
しかし、その日、この劇を見ていた村人達も、その子の両親も、
共に涙を流しながら、本当のクリスマスをお祝いしたのでした。
「しかし、彼(主イエス・キリスト)を受けいれた者、
すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである」。 
メリー・クリスマス!